廃棄汚泥を用いた再生資材による重金属類の吸着除去方法の開発
研究責任者 |
奥村 和 鳥取大学, 大学院工学研究科化学・生物応用工学専攻, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | (株)熊野技建では、土木工事等の現場から廃棄される土を利用して再生資材を製造している。本研究ではこの再生資材による重金属類の吸着性能を評価し、被災地域の土壌浄化に役立てることを目的とした。その結果、火力発電所から廃棄される灰を含んだEB黒が優れた重金属の吸着・保持性能を示すことを明らかにした。物理化学的検討の結果、EB黒には未燃炭素質が含有しており、この炭素によりEB黒が優れた吸着性能を示す要因であることを突き止めた。一方において、被災地域を訪れ土砂を採取し現状を調査したが、土壌からの重金属類の溶離は確認されなかった。また、研究期間が短かったため、被災地域から排出される土壌の利用には至らなかった。今後は、再生資材を福島第一原子力発電所での汚染水の浄化や、被災地域の土壌の浄化に使用されることが期待される。
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