概要 | 本技術は,➀地熱地帯または石油精製で生じる硫化水素を溶解させた水を,地熱または廃熱を利用して加熱し,硫化水素で水を還元し水素を製造する工程と,➁消費(酸化)された硫化水素をバイオマス(グルコース等)で再生(還元)する工程を組み合わせた,新技術である。本研究開発期間では,急速昇温・冷却機能付き反応容器を新たに開発し,pH9~13および230~330°Cの条件下で水素生成実験を行い,水素生成反応における温度とpHの影響を解明した。さらに速度論的数理モデルシミュレータを構築し,硫黄の酸化還元サイクルに適した反応応条件がpH11で320 °Cあるいは330 °C,もしくはpH 13で300 °Cであること,特に反応速度が大きなpH11で330 °Cが最適であることを明らかにした。
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