廃熱発電を志向した導電性ナノキューブSrTiO3の合成とその熱電特性評価
研究責任者 |
杵鞭 義明 産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 震災廃棄物として発生する可燃廃棄物からの廃熱は、熱電材料を用いた直接エネルギー変換により電気エネルギーに有効利用可能であるため、非常用電源等として役立てることが提案されている。一方、産業応用されている金属系の熱電材料は高温酸化雰囲気で不安定であり、このような用途には適用できないという問題がある。そこで、本課題では各種熱電材料の中でも高温まで安定な酸化物SrTiO3に着目、高い変換効率が期待できる「ナノキューブを基本構造とした熱電素子」を開発することを目的とし、ナノキューブの合成条件の探索、熱電特性の評価を行った。その結果、ナノキューブ熱電素子は熱伝導率の大幅な低下を実現できるだけでなく巨大な熱起電力を発生できることを明らかにすることができた。しかしながら、電気伝導性に課題があり実用化レベルには到達しなかった。
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