概要 | 本研究では、脂質過酸化アルデヒドのHPLC 定量法を開発し、疾患患者及び健常者の血清に応用することで、疾患に伴って発生するアルデヒドを解析した。最初に、代表的な脂質過酸化アルデヒドであるアクロレインを対象として、蛍光誘導体化試薬 DDB を用いる定量法を開発し、ヒト血清へと応用した。また、α-ジケトンの一種である 2,2’-フリルがアルデヒドに対する蛍光分析試薬として有用であることを見出し、これを利用する中鎖脂肪族アルデヒドの定量法を開発した。さらに、低分子アルデヒドの高感度 HPLC 化学発光定量法を開発し、糖尿病患者と慢性関節リウマチ患者では増加するアルデヒドの種類に違いがあることを明らかにした。
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