概要 | マイクロ加工の粋を尽くし,生体親和性を有する純チタン薄板に孔径φ20μmの高密度の穿孔加工を施した,メッシュ状のチタンメンブレンを開発し,硬組織再生を対象としたスキャフォールドとしての生物学的特性を検討した.ヒト由来細胞を用いた培養試験では,開発品のメッシュ構造上で細胞が旺盛に発育し,良好な生体親和性を示した.次にビーグル犬において生成した顎骨の骨実質欠損を再生する試験では,β‐TCP人工骨との併用によって,極めて良好な骨組織の回復を達成した.今後実用化に向け,本開発品に薬事承認を得るための,厳格な洗浄・滅菌・乾燥および梱包に至る製造ラインと,製品検査システムを整備し,5年以内の上市を目指す.
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