概要 | 福島原発事故による放射性セシウム汚染の問題解決のためには,セシウム汚染土壌から有益な作物生産ができればよい。そこで,汚染土壌で生産されたバイオマスを原料とし,そこに存在するセシウムを効率よく吸収できる酵母による放射性セシウム処理型バイオエタノール生産システムを開発する。本研究では,セシウム吸収酵母を取得することを目指した。カリウムの代わりにセシウムを用いた培地では通常の酵母は生育できない。このセシウム培地で増殖できるようになった変異酵母の取得に成功した。この酵母はもともと耐熱性のエタノール発酵ができるので,セシウム酵母による放射性セシウム吸収型のバイオエタノール生産の実現に近づくことができた。
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