研究責任者 |
松原 陽一 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究では、塩害土壌における野菜栽培法として、有用微生物であるアーバスキュラー菌根菌(AMF)による耐塩性野菜栽培技術に関する検討を行った。塩害地域で要望されるアスパラガス、トマト、イチゴを対象とし、実用品種及びAMF数菌種の組合せによる耐塩性(NaCl 0〜500mM)検定及び生理学的解析を行った。その結果、塩ストレスに起因する茎葉部黄化や生育抑制が宿主作物に関わらずAMF区で軽減される場合が多く、高耐塩性誘導菌種が選抜された。一方、塩処理下における抗酸化機能増大や植物体におけるNaイオン吸収・移行抑制等が耐塩性因子に関連することが示唆された。以上の結果から、AMF共生による数種野菜の耐塩性誘導及び耐塩性誘導因子が明らかとなり、今後、野菜種低依存型耐塩性野菜栽培技術として活用することが期待される。
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