石英の選択沈澱による地熱シリカスケール抑止技術の開発
研究責任者 |
岡本 敦 東北大学, 大学院環境科学研究科 環境科学専攻, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究は、熱水からの石英の選択的な沈殿という現象を利用して、地熱発電所のシリカスケールの抑制技術を開発することを目的とし、シリカ析出反応実験を進めた。その結果、地熱地帯の熱水からのシリカ析出について、アモルファスシリカではなく石英を析出させる様々な条件(花崗岩の溶解溶液、>380°C以上の高温、液相から気相への相変化)を制約することに成功した。また、気相条件では、結晶化した石英微粒子が重力沈降して堆積するため、シリカ除去に有効な分別過程になることを示した。さらに、葛根田地熱地帯を例に水理学的システムとシリカ析出について検討をすすめたが、具体的なシリカスケール抑制手法の実用化については今後の課題である。
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