新たな評価軸による雪室貯蔵食材の解析と雪室ブランド品の開発
研究責任者 |
渡辺 聡 新潟県農業総合研究所, 食品研究センター 園芸特産食品科, 専門研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 雪室貯蔵によるソバ及び自然薯の風味・貯蔵性・加工性の向上・維持効果を冷蔵庫、穀物庫等と比較し検証した。評価はアミノ酸等の成分分析に加え、香気や物性など新たな手法を用いた。その結果、玄ソバの品質保持上雪室貯蔵は常温及び穀物庫貯蔵より有効で、香気成分の減少を防ぎ、脂質過酸化を抑制し、成分変化が少ないことが確認された。さらに、雪室貯蔵は冷蔵貯蔵より一部項目で優れた効果を示し、つなぎに用いる自然薯も同様に貯蔵性が向上していた。また、ソバの加工性及び官能評価においても、雪室及び冷蔵貯蔵は常温及び穀物庫貯蔵よりも優れていた。 これらの成果により、貯蔵期間の著しい延長効果は認められないものの、雪室貯蔵によるソバの風味向上・維持効果が確認され、高付加価値ソバの安定製造の可能性が示された。
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