担がん血清におけるシアリダーゼ活性の検出とそのがん診断への応用
研究責任者 |
宮城 妙子 東北薬科大学, 大学院薬学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | がん診療への応用を目的に、糖鎖末端からシアル酸を遊離するシアリダーゼの研究を行ってきた。本課題では、これまで実体が不明であった血清シアリダーゼの存在と意義について担がん患者血清を用いて検討した。その結果、有意な活性を検出し、それを阻害する因子の存在も見出した。酵素活性については、性状解析の結果、ヒトの各種がんで異常亢進する形質膜型シアリダーゼ(NEU3)であること、担がん血清は非がん血清と比べて有意に高値を示すことが検証された。活性阻害因子は、エクソソームに見出される高分子で、NEU3を優先的に阻害した。今後は、がん診断法開発に向けて、検体数を増加し、がんの種類やステージとの関連性等について検討を加え、ELISAキットの作成も完成したい。
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