概要 | 水田において栽培した黒穂病菌感染マコモから地上部のバイオマスとして8,960kg/10a(乾燥重量3,190kg)が得られた。マコモ茎葉には全糖量の48%を占めるグルコースなど単糖およびオリゴ糖が存在していた。また、細胞壁多糖は主としてセルロースとアラビノキシランから構成されており、ペクチンおよびデンプンは非常に少なかった。イナワラに比べ、マコモの茎葉からはるかに多くの糖質を得られることが明らかとなった。また、茎葉のエタノール抽出画分(単糖やオリゴ糖を含む)を用いて、酵母にエタノール発酵にも成功した。マコモは水田で栽培可能であるため、未利用水田を利用したマコモの栽培により食されているマコモダケと糖質が得られる。今後の食料としてのマコモダケおよびバイオマス利用の普及が必要であるが、未利用水田の有効利用や食およびバイオマス利用に適した素材である。
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