5V級リチウムイオン電池を実現する表面フッ素化正極材料の創出
研究責任者 |
米沢 晋 福井大学, 産学官連携本部, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | スピネル構造を持つマンガン酸リチウムのMnの一部を、Niで置換したLiNi0.5Mn1.5O4について、表面の精密なフッ素化処理を実施するプロセスを確立した。特にフッ素含有量が1%未満となる領域において、5%程度の容量向上とサイクル安定性の向上が確認できる材料の作製に成功した。表面フッ素修飾により、正極活物質の利用効率が増加したことと、正極活物質からのマンガン溶出の抑制されたことにより、サイクル特性の向上が達成され、また活物質表面の極性が増加したことによる溶媒との親和性向上も加えて、放電容量の増加が達成されたと考えられた。これは、当該表面フッ素化材料が、定置用などの比較的大容量の電池材料として利用可能であることを示す。
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