大型CT装置を用いた非侵襲肉質評価法と早期種雄牛選別法の開発
研究責任者 |
浅沼 武敏 宮崎大学, 農学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 口蹄疫禍からの復興やTPP等に対する国際競争力を持った日本の畜産復興のためには、早期の新たな優秀な種雄牛の確保が重要である。このため、後代検定の選別期間を短縮することが必須である。本研究では、世界に1台しかない産業動物用大型CT装置を用いて、優良種雄牛の早期選別のための非侵襲的生体肉質評価法を確立するための研究を行った。遺伝的に近い肥育開始期3頭と肥育中期1頭を使ってCT検査をおこなった。肥育中期の牛は枝肉時にもCT検査を行い、脂肪含量についても測定した。肥育前期の14-16ヶ月令における第6-7胸椎における脂肪交雑のCT値の分布がA5独特の形状を示す牛は霜降りの良い優秀な牛として早期選別することが出来る可能性が高いことが判った。さらに、20ヶ月令での第6-7胸椎における脂肪交雑のCT値の分布は枝肉評価時の結果を確実に予測することが可能であると結論付けられた。遺伝子型については成長ホルモンがABのヘテロ型、ジアセシルグリセリドアシルトランスフェラーゼ1がAAのホモ型、肝臓X受容体αがGGのホモ型である可能性が指摘された。
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