高温・高圧下で機能する高強度CO2選択分離イオンゲル膜の創製
研究責任者 |
神尾 英治 神戸大学, 工学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 低い高分子濃度で高い強靭性を有するダブルネットワークゲル(DNゲル)の強度発現因子である相互侵入高分子網目(IPN)構造をイオンゲルに適用した新規高強度IPNイオンゲルフィルムを創製した。溶媒として用いたイオン液体は、CO2の溶解度がN2よりも優れる1-Butyl-3-methylimidazolium terafluoroborate ([Bmim][BF4])およびtetrabutylphosphonium glycinate ([P4444][Gly])とtetrabutylphosphonium dimethylglycinate ([P4444][dmGly])の混合液の2種類で、双方ともDNゲルと同じ機構で高強度を発現していることを確かめた。また、厚さ300ミクロンのDNゲルフィルムを作製し、500kPaの圧力場でのガス透過試験より、耐圧性およびCO2選択透過性を確かめた。創製したDNイオンゲルは機械的強度、耐熱性、長期保存性、成形性、柔軟性および透明性に優れており、ガス分離膜を含む様々な応用分野に利用可能な材料である。
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