炎症性腸疾患治療用の経口投与用モノクロナールIgA抗体医薬の開発 動物効果試験
研究責任者 |
新蔵 礼子 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部バイオサイエンス学科, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 野生型マウス腸管部のB細胞由来のハイブリドーマが生産するあるIgAモノクロナール抗体は、多数の腸内細菌に強く結合した。体細胞突然変異が行えないことにより強い結合力のある抗体を作れず、炎症性腸炎を自然発症するマウスに、このIgA抗体を投与したところ、腸炎の治癒(慢性炎症の前段階であるパイエル板胚中心B細胞の過形成の正常化、および大腸腺管構造萎縮像の消失)が観察された。また、抗体投与前後において、腸内細菌の菌叢が変化することも確認した。本実験により、経口投与用IgA抗体が炎症性腸疾患の新規な治療薬になることが示された。この結果に基づき、特許を出願し、現在共同開発会社を探している。
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