電極近傍における高分子電解質イオンチャンネル構造の発光プローブを用いた解析技術
研究責任者 |
塩山 洋 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 高分子電解質膜は、疎水性主鎖マトリックス中に親水性側鎖からなるイオンチャンネルが拡がった構造をとっている。このイオンチャンネルのナノ構造は、カチオン性の発光プローブと消光剤を導入し、その発光挙動を解析すると求められる。本研究ではこの技術を発展し、固体高分子形燃料電池などに使われるカーボン電極表面のうち、イオンチャンネル部分に接しており電気化学反応に有効である割合を評価する方法を確立した。例えば表面に固定した発光プローブ量を特定できるカーボンナノチューブを評価した場合は、この割合は77%であることが確認できた。現実の燃料電池で使用されているカーボンブラック表面への発光プローブの定量固定が可能になれば、高性能燃料電池の開発指針を提供できる。
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