細菌の細胞膜を攻撃する無毒性・広域スペクトルポリマー抗菌剤の開発
研究責任者 |
安原 主馬 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究課題では、細菌の細胞膜を攪乱することで作用する抗菌性ポリマーを開発することを目的とした。従来の抗生物質に対して耐性を獲得した細菌による感染症の拡大が近年深刻化しており、全く異なる機構で作用する新規な抗菌剤の開発が急務である。本研究で開発したポリマーは、細菌に対して天然の抗菌ペプチドを凌ぐ高い抗菌作用を示す一方で、溶血毒性を全く示さなかったことから、極めて高い選択活性を示すことが明らかになった。また。分子構造をチューニングすることによって、バイオフィルムの形成抑制効果も確認された。今後は、食品分野や衛生用品ならびに医療器具コーティング剤としての応用について製品化をめざした検討を継続したい。
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