超分子ヒドロゲルを用いた未変性タンパク質の電気泳動
研究責任者 |
山中 正道 静岡大学, 理学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究では、超分子ヒドロゲルを用いた未変性タンパク質の電気泳動法を開発した。タンパク質の機能解明は新薬開発をはじめ様々な分野における不可欠な課題である。したがって、任意のタンパク質を簡便に単離精製する技術は、新薬開発、疾病診断法等の発展に大きく寄与する。我々は、既に世界に先駆け、超分子ヒドロゲルを用いた変性タンパク質の電気泳動法の開発に成功している。本研究では、タンパク質試料を変性させることなく活性を保持したまま単離精製する技術として、超分子ヒドロゲル電気泳動法の確立を目的とした。 有機合成の手法により12種類の両親媒性分子ライブラリーを構築した。それらのゲル化能を評価した結果、両親媒性トリスウレア分子が、電気泳動に用いるTris-Glycine緩衝液のゲル化能を有することが明らかとなったため、グラムスケールでの大量合成を行った。この超分子ヒドロゲルを用い、未変性タンパク質の電気泳動を行い、タンパク質の等電点に依存し分離されることを明らかとした。また、電気泳動後のゲルを凍結後遠心分離することで、効率的にタンパク質が回収できることを明らかとした。
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