細胞接着装置タイトジャンクションを制御する低分子シード化合物探索
研究責任者 |
廣明 秀一 名古屋大学, 創薬科学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 細胞接着装置タイトジャンクション(TJ)は上皮細胞の細胞間バリア機能や血液脳関門の機能を担っているタンパク質複合体であり、生体内において、形成と分解のバランスによって制御されている。本研究では、TJ形成を促進する因子、ZO-1/ZO-2のPDZドメインを阻害する薬物を合理的に設計できれば、特に脳疾患に対する薬物治療の際の血液脳関門透過補助剤を開発できると考え、その候補物質を合理的に探索した。ソフトウェアeF-Seekにより予測された2化合物がZO-1-PDZ1のポケットにKd=0.7 mM / 1.5mMという非常に弱いアフィニティーながら結合することを実証した。また、24万件の化合物DBのインシリコスクリーニングを完了した。今後、ZO-1・クローディン間相互作用の阻害活性を試験管内・細胞内で検証し、高活性の化合物について特許出願を目指す。
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