新規な多孔質単結晶「スポンジ結晶」による高速イオン伝導体の開発
研究責任者 |
犬丸 啓 広島大学, 大学院工学研究院応用化学専攻, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | ヘテロポリ酸塩は、結晶内部にスポンジのようにミクロ細孔を生成する全く新しいタイプの多孔質単結晶「sponge crystal(スポンジ結晶)」を形成する。本研究では、ヘテロポリ酸塩スポンジ結晶のプロトン伝導性を調べ、さらにイミダゾールなどの有機分子を吸着させた新規プロトン伝導体を合成した。ヘテロポリ酸塩(NH4)XH1-XSiW12O40の乾燥状態での伝導率はx = 3の場合10-8 (60°C)~10-6 (300°C) S cm-1 であったが、イミダゾールとの複合化により、200°C以上では伝導率の低下が見られるものの、150°Cで約2桁の伝導率上昇が実現できた。今後、細孔の連結性の解析と制御が重要であることが分かった。
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