微細気泡と周年マルチ点滴かん水による富有柿の超多収栽培方法の開発
研究責任者 |
新川 猛 岐阜県農業技術センター, 野菜・果樹部, 主任専門研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究課題は、カンキツ栽培で導入が進みつつあるマルドリ栽培法(周年マルチ点滴かん水同時施肥法)に高い溶存酸素量を保持できるマイクロナノバブル含有水を組み込み、カキ‘富有’の養分吸収量を極限まで高め、従来の果実品質を担保しながら収量の向上を目指した取り組みである。土壌間隙水の生育期間中の動態から、点滴かん水にマイクロナノバブルを組み込むことで樹体に養分吸収が効率的に行われたと考えることができた。結実数を慣行の2倍とした場合の大玉果率(L以上率)は目標の80%には届かなかったが、50%強となり1樹当たりの大玉果の総数は多くなった。果実糖度は慣行より高く、また他の品質に悪影響は認められなかった。既存樹を用いた短い期間での試験のため、主要な根群が点滴孔周辺に集まりつつある状態であり、今後継続して栽培を続けていくことで当初目標の達成の可能性も期待できる結果が得られた。
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