挿入的クロマチン免疫沈降法 (iChIP) による1コピーの標的ゲノム領域に存在する分子の同定技術の開発
研究責任者 |
藤田 敏次 大阪大学, 微生物病研究所 感染症学免疫学融合プログラム推進室, 助教
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | 近年、エピジェネティック制御機構と癌をはじめとする難病との関連が指摘されており、ゲノム上でエピジェネティック制御機構に関与する分子が同定できれば、難病の分標的薬の開発につながる。本研究では、申請者らが発明した新しいゲノム結合分子の網羅的同定法である挿入的クロマチン免疫沈降法(iChIP法)を利用し、細胞あたり1コピーの標的ゲノム領域に存在する蛋白質ならびにDNAを同定できる技術の開発を進めた。iChIP法と定量的質量分析法を組み合わせることで、解析対象とする1コピーのゲノム領域に結合している蛋白質を43個、次世代シーケンシングを組み合わせることで、解析対象とする1コピーのゲノム領域に結合しているゲノムDNA領域を41領域同定することができた。今後、iChIP法によるRNAの網羅的同定や、iChIP解析による創薬のターゲットの探索とシード化合物の探索を進めていく。
|