血小板の機能抑制によるアトピー性皮膚炎のプロアクティブ治療外用剤の開発
研究責任者 |
峠岡 理沙 京都府立医科大学, 大学院医学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | アトピー性皮膚炎は再燃を繰り返す難治性慢性疾患であり、再燃予防のために湿疹がない寛解期に外用薬を使用するプロアクティブ治療の重要性が指摘され始めた。既存の外用剤はステロイドと免疫抑制剤であり、副作用が問題であってプロアクティブ治療の隘路となっている。そこで、既存外用剤でみられる副作用を随伴しないアトピー性皮膚炎の再燃予防の新治療法の開発をめざし、本研究では、アレルゲン繰り返し塗布によるアトピー性皮膚炎モデルマウスを用いて、マウス皮膚にアレルゲンを塗布する前に抗血小板薬を外用することにより、抗炎症効果を検討した。本研究により、一部の抗血小板薬外用により皮膚炎部位への白血球浸潤が抑制されることが解明され、抗血小板薬外用がアトピー性皮膚炎におけるプロアクティブ治療に適用できる可能性を見出した。今後は、他の同系統薬剤も含めて臨床応用を視野に解析を進める予定である。
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