タンパク質のDNA様構造解明による自己免疫疾患治療薬の開発
研究責任者 |
内田 浩二 名古屋大学, 生命農学, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 脂質酸化により修飾を受けたタンパク質の2本鎖DNA様部位が、全身性エリトマトーデス(SLE)発症の機序であると考え、その部位の構造を解析・決定することを目標とした。研究の結果、SLEにおける自然抗体IgMの過剰産生や、自然抗体の多重交差性の分子機構として陰性荷電分子への親和性を認めた。一方、核酸染色試薬を用いて、自己抗体が認識するタンパク質構造に関する化学的知見を得た。これらの知見は、自己抗原の構造や、SLEの新規特異的治療薬の探索に基盤を与えるものと考えられる。今後は、抗原分子と相互作用する抗体以外のタンパク質(血清タンパク質など)の同定により、阻害剤の開発などの応用面での展開が期待される。
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