糖尿病創薬を目指した植物由来dual functional agonistの開発
研究責任者 |
宮前 友策 京都大学, 生命科学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究課題は、新規糖尿病創薬への応用を目指し、PPAR gamma並びにGPR40の両者に作用するdual functional agonist候補化合物の、(1)合成法の確立、(2)生物活性評価、(3)内在性因子に対する作用評価を行うことを目的とするものであった。当初計画していた化合物について、その合成法の確立(3段階総収率56%)には成功した一方で、dual agonist活性は認められなかった。そのため、他の化合物の開発への方針転換を余儀なくされたものの、新たに着目した化合物について、4段階総収率34%での合成法の確立、一過性発現細胞系を用いた解析によるdual agonist活性の確認、内在性PPAR gammaに対する作用を明らかにすることができた。特に類縁化合物を用いた活性比較により明らかにされた、リガンド構造の微細な差異によるdual agonist活性の変化は、薬剤の構造を設計する上で重要な情報になると考えられる。今後は、内在性GPR40に対する作用評価を完了させdual agonistの概念を確立するとともに、産学連携に向けた研究開発を継続して行きたい。
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