海洋資源開発・環境モニタリングに最適な、先端的溶存無機物質計測器の開発
研究責任者 |
新井 励 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究課題は、海水中の硫化水素イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオンが紫外光を吸収する特性を活用し、これらの物質濃度の現場型計測器を開発することを目標としている。海水の紫外吸光特性は海水中に含まれる上記イオン以外にも臭素や炭酸イオン、さらには各種有機物質の総和であることが知られており、海域が異なればその構成が異なるといった特徴がある。そのため計測対象物質に由来する紫外吸光のみを海水の紫外吸光スペクトルから抽出する、いわゆる波形分離をしてその濃度を定量することは極めて困難とされてきた。本課題では海水の紫外吸光スペクトルから計測対象物質に起因する紫外吸光スペクトルを波形分離する新たなアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを用いることで河口域における海水中に含まれる硝酸イオン、亜硝酸イオンの濃度を現地計測することに成功した。
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