研究責任者 |
山本 孝夫 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 紙、ポリマー繊維、セラミック繊維の素材に白金または白金と遷移金属のナノ粒子を放射線による還元作用を用いて担持した。金属の担持量は素材の含水量の制限を受け、パーセントオーダーの担持量を得るためには数mMの金属イオン濃度が必要であることがわかった。この条件でもPVA繊維に担持したPt量は約2 wt%、遷移金属はその1/10以下であった。CO酸化触媒活性と耐ガス流性の測定には、固定床常圧流通反応装置を用いて短冊状に切断した繊維担持触媒を反応管に詰め、室温付近での活性を中心に調べた。担持された金属は繊維にしっかりと固着し、繊維の変形やガス流通反応中に離脱することはなかった。同合成法を用いて粉末担体に白金を担持した場合に比べ、繊維に白金を担持した試料のCO酸化特性は低く、常温でのCO酸化活性点と考えられる白金と遷移金属酸化物の接触界面が小さく、Pt表面での反応が支配的であるためと推測された。種々の粉末材料に担持した触媒や非担持Pt系触媒の活性試験の結果を基に、繊維担持触媒の活性向上・実用化のための解決策を纏めた。
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