高効率でマルチカラー蛍光を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)蛍光色素の開発と発光素子への応用展開
研究責任者 |
神野 伸一郎 独立行政法人理化学研究所, 分子イメージング科学研究センター, 研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | アミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素の化学構造と光物性の関連性の解明に関する基礎研究を行い、ABPXが化学刺激に応じ、3つの分子種 (スピロ環型、モノカチオン型、ジカチオン型)へ構造変換し、それぞれが異なった発色や蛍光色を示す1分子多色性を示すことを明らかにした。続いて、ABPXの1分子多色性を、Cu2+との呈色反応に応用することで、色調変化型ケミカルセンサーであるABPX01-ヒドラジドを新規に創製し、Cu2+の目視分析法と吸光光度定量法の開発を行った。続いて、スピロラクトン型分子種が、青色の固体蛍光を有し、その中で、蛍光団のキサンテン環部位に対し、二つのスピロラクトン部位が、同方向を向いたcis体が、青色の発光に加え、近赤外域にも励起錯体に由来する蛍光を有することを初めて明らかにした。
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