カチオン性オリゴペプチド固定化高分子を用いた粘膜投与型インフルエンザワクチンの開発
研究責任者 |
佐久間 信至 摂南大学, 薬学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | インフルエンザなど粘膜感染するウイルスに対する免疫手法として、投与したウイルス株以外の株に対する交差反応性を示し、感染を広く防御することが期待される分泌型免疫グロブリンA(IgA)を粘膜上に誘導する粘膜投与型ワクチンの開発が待望されて久しい。本研究開発を通して、カチオン性オリゴペプチドの一種のD-オクタアルギニンを固定化した高分子はインフルエンザウイルス抗原の膜透過を促進して分泌型IgAを鼻粘膜上に誘導すること、並びに同IgAは同じサブタイプの異なるウイルス株に交差反応性を示すことが実証された。今後、免疫誘導の強度や確度を上げるため、D-オクタアルギニン固定化高分子の品質の安定化やアルギニン鎖長の最適化等を行い、抗原キャリアとしての同高分子の実用化を目指す。
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