経皮吸収剤の開発に向けた皮膚角層構造解析手法の確立
研究責任者 |
中沢 寛光 関西学院大学, 理工学部, 実験助手
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 皮膚バリア機能に重要な役割を果たすと考えられる角層の構造解析について、様々な応用測定が可能な試料セルの開発を目的とし、当研究を開始した。試料セルの構造は、物質が経皮吸収する過程で生じる角層の微細な構造変化を検出しうるもの、角層内の水の移動をモニターしつつ構造解析しうるもの、力学的刺激を与えた際に角層に生じる構造変化を解析しうるものとし、実際にこれらの測定が実現可能な試料セルの開発に成功した。当試料セルを用いることで、エステル油剤や水の角層内での挙動と角層構造の関係性(温度特性)を明らかにすることができ、さらに、角層への力学的刺激が角層の構造や溶液の浸透特性に影響することも確認できた。今後、当試料セルを用いた様々な経皮吸収型製剤の開発研究が加速すると期待される。
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