研究責任者 |
田仲 持郎 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 現在、義歯床レジンはPMMA粉材とMMA液材を混和した餅状PMMA/MMA系樹脂組成物を成形し、重合することによって製造されている。着色など吸水が原因となる欠点を改善する必要があるが、既存の手法では、組成はPMMAそのものであり、物性改善の余地は殆ど無い。そこで、MMAに換えて我々がPMMA粉材をMMAと同様に膨潤溶解することを明らかにしたビニルエステルモノマーをベースとした液材を用いることによって、調製時の操作性および重合体の機械的性質を損ねることなく飽和吸水率を低下させることを目指した。その結果、液材としてメタクリル酸ビニルと1、4-ペンタジエン-3-オールで構成される混合溶液とすることによって、飽和吸水率を0.93mass%と既存の義歯床レジン(1.72mass%)に較べて半減させることを可能とした。
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