Znポルフィリンを用いた新規ガン診断・治療薬の開発
研究責任者 |
廣原 志保 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究課題では、胃癌に適応できるガン診断(PET)薬の開発として、糖が2分子トランス配向したtrans-2置換糖連結ポルフィリンに、半減期の長い62Zn核(半減期= 9.3時間)を導入した62Zn-trans-2置換糖連結ポルフィリン亜鉛錯体の短時間でかつワンポット反応法を確立した。この開発した62Zn-trans-2置換糖連結ポルフィリン亜鉛錯体は、胃癌細胞(RGK)を移植した担癌マウスのPET試験において腫瘍部位に高濃度に集積することも見出した。 また亜鉛の安定同位体元素を用いたZn-trans-2置換糖連結ポルフィリン亜鉛錯体についてRGK細胞株を用いたガン治療(PDT)試験を行った結果、市販品よりも高い薬効を示した。 このように本研究課題で開発したtrans-2置換糖連結ポルフィリン亜鉛錯体は胃癌用診断(PET)薬および治療薬(PDT)として期待できる。
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