低真空で動作する近紫外域 逆光電子分光用の電子源の開発
研究責任者 |
吉田 弘幸 京都大学, 化学研究所, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 安価で操作の容易な近紫外域逆光電子分光装置の市販化を目指して、低真空でも動作する電子源を開発し、その特性評価を行った。カソード材料を吟味し、これに合わせた新たな電子銃を開発することで、低真空でも電流が2 μA以上、エネルギー広がりが0.4 eV以下の極めて安定な電子線を得ることができた。実際のスペクトル観測では、カソードから黒体放射による光が出てバックグラウンドノイズとなる。そこで光検出器を適切に選択したり、遮光に工夫することで、カソードからの迷光の影響を抑え、最終的にスペクトル測定に成功した。全分解能は0.53 eVで、有機エレクトロニクス研究・開発への応用には十分な性能が得られた。
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