試料分解処理を必要としない化成品中の金属分析法の開発
研究責任者 |
大崎 秀介 和歌山県工業技術センター, 化学産業部, 副主査研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 本研究では、カドミウムを約5、10、20 ppm含有するポリエステル樹脂をETV-ICP-MSに直接装置導入し、樹脂を熱分解させるためのETV条件の確立と、含まれるカドミウム量に応じた定量結果を得ることを目標に実験を進めた。ETVの昇温プログラムを90°Cから2°C/秒の速度で昇温し、190°Cにて30秒保持した後にカドミウムを気化させる1000°Cに昇温することで、試料を十分に熱分解し、カドミウムを検出可能であることを見いだした。また、ポリエステル樹脂に硝酸溶液を添加することで良好な検出感度が得られることを見いだし、標準溶液を用いた検量線法による定量では、概ね認証値と一致するカドミウムの定量値を得ることができた。
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