パルスアーク放電によるイオン液体中金属ナノ粒子の開発
研究責任者 |
重本 明彦 和歌山県工業技術センター, 機械金属産業部, 副主査研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 有機物のカチオンと単純な無機物のアニオンから成るイオン液体は蒸気圧が零に近く、真空環境下でも液体として存在するという特徴を持つ。そこで、真空チャンバー内でパルス化したアーク蒸着によって金属プラズマをイオン液体に打ち込み、イオン液体中での金属ナノ粒子の合成を行った。その後、銀ナノ粒子については紫外可視分光光度計を用いて表面プラズモン共鳴ピークを確認し、鉄ナノ粒子については動的光散乱に加え、透過型電子顕微鏡を用いてナノ粒子の確認とその顕微鏡写真からソフトウェアを使って粒度分布を測定した。また、X線光電子分光測定によって鉄ナノ粒子表面の酸化が抑えられていることを確認した。また、触媒効果を確認するためにグリニア反応に試薬として用いたところ、新たな生成物は確認できなかったものの、ブランクと比べて、試験液の変色は認められた。
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