ジャパンブランドユリの短期球根生産を実現する球根貯蔵糖の可給態化と休眠打破の関係解明
研究責任者 |
執行 正義 山口大学, 農学部 生物資源環境科学科, 教授
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | 山口県が育成した小輪系ユリ「プチシリーズ」の短期球根生産を確立するため、早晩性の異なる品種を用い、冷蔵処理や温湯処理がりん片子球の休眠打破に及ぼす影響を明らかにするとともに、貯蔵糖の動態と休眠性の関係を調査した。 りん片子球への5°C冷蔵処理により休眠が打破され、発芽が促進された。休眠打破に必要な冷蔵処理期間には品種間差があり、晩生品種は早生品種に比べて長い期間が必要であった。また、りん片子球における可溶性糖は、5°C冷蔵処理により増加した。このことから、休眠性と可溶性糖の含量には相関があり、5°C冷蔵処理で休眠打破されることにより可溶性糖が増加することが明らかとなった。本結果より、暖地において休眠打破した子球を秋に定植後早期に発芽させることができるため、1作のうちで秋と春の2回の球根肥大期をつくることが可能となり球根肥大率の向上が期待できる。
|