DNA2本鎖切断損傷を誘発するがん化学療法剤スクリーニングのためのバイオセンサーシステムの開発
研究責任者 |
栗政 明弘 鳥取大学, 大学院医学系研究科・機能再生医科学専攻, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | PARP阻害剤は、BRCA遺伝子欠損の乳がんに高い治療効果を有し、また乳がん以外でもトポイソメラーゼ阻害剤の抗がん作用を高め、放射線治療での増感作用を有する。その薬効評価は、リーディング化合物からの新規薬剤の創成に重要である。本研究では、BRCA1変異のある乳がん細胞株HCC1937を入手し、培養条件の検討とセンサータンパク質の導入を行った。細胞周期判定のためのDsRed-PCNA蛍光融合タンパク質の導入に成功した。さらにDNA損傷検出のためのGFP-53BP1の導入を試みた。乳がん細胞株は相同組換え修復(HR)を部分的に欠損し、53BP1はその残存HR活性を抑制するため、その導入はかなり困難であった。現在、最終段階としてGFP-53BP1発現をコントロールするシステムを構築し、センサー細胞の開発を達成しつつある。また同時に画像解析に関するアルゴリズム構築をすすめた。
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