研究責任者 |
今野 博行 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | SARSは東アジアで猛威を振るった呼吸器疾患であり、原因は新型コロナウイルスである。その増殖にはSARS 3CL proteaseが必須である。筆者らは治療薬開発を目指し強力な阻害剤創製に成功したが、経口投与に不向きであった。更なる構造展開により得たセリン誘導体はIC50=30μMであり、その原因が直鎖構造の自由度と考え、シミュレーションで環状構造へ展開した。標的プロテーゼとフィッティングが高く、合成可能な化合物を抽出し、実際に化学合成を行った。さらにペプチドアルデヒド合成法の開発も検討し、過去に例を見ないチオアセタールを経由する方法論の開発に成功した。 本戦略を継続し化合物の自由度を制限した二環性化合物へ展開し酵素選択性の高い阻害剤へ導いていきたいと考えている。
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