新規パーキンソン病治療薬としてのβ3受容体アゴニストの開発
研究責任者 |
吉岡 靖啓 摂南大学, 薬学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 【目標】神経変性疾患であるパーキンソン病の進行を抑制する薬物は存在せず、その開発は喫緊の課題である。申請者は、アドレナリンβ3受容体アゴニストにその可能性を見出し、疾患モデルマウスを確立するとともに治療薬の開発を試みた。【達成度】疾患モデルマウスの作成までには至らなかったが、その評価系はほぼ確立し、順調にデータを重ねている。また、有力な候補化合物を見出したが、水溶性が高いため、化学修飾により脂溶性を上げ、脳内移行性を改善する予定である。さらに、神経保護作用の機序として、薬剤排出タンパク質の一つであるMRP1の誘導が神経細胞へのグルタチオン供給に重要であることを見出した。【今後の展開】脂溶性の高いアゴニストを合成し、疾患モデルマウスでのドパミン神経保護作用を示すことを目標に検討を重ねる。
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