研究責任者 |
唐澤 悟 九州大学, 大学院薬学研究院, 准教授
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | 臨床現場使用されているMRI造影剤は優れた性質を有している一方で、様々な問題点を抱えている。そこで私たちは、金属を含まないメタルフリーMRI造影剤を開発することによってこれらを解決することを試みた。造影剤には電子スピンが必要であるため、有機ラジカルを分子設計の核とし、有機ラジカル担持型DNAナノミセルをもちいて感度検証を行った。二重鎖DNAサンプルの1テスラー磁場下における感度r1は6.8であり、目標値のr1 = 4を上回ることができた。この結果、感度の点で市販されているガドリニウム含有造影剤と同程度であり、メタルフリー造影剤の実用化への方向性が示された。今後は知的財産権取得や実用化へ向けて、メタルフリー造影剤の安定性試験を行うとともにDNAに替わる大量生産可能な物質を提案していく。
|