研究責任者 |
殿塚 隆史 東京農工大学, 大学院農学研究院, 准教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | ArFFaseは、機能性オリゴ糖として知られるラクトスクロースを製造する際に使われる酵素であるが、イオン交換担体等に物理的に固定化すると性質が変化してしまい、オリゴ糖とは別の多糖を生成する。各種固定化担体のスクリーニングの結果、担体の種類によってArFFaseによる多糖の生成量は異なることが明らかとなり、最も生成量の多い担体と少ない担体で、約10倍もの差があることが判明した。また、本酵素は、特定の物質の存在下で多糖を多量に生成させることが分かっているが、立体構造解析の結果、活性中心の裏側に存在するトンネルの入り口にその物質が結合することが明らかになった。ArFFaseは、活性中心の裏側から水分子が通るトンネルを有する構造をしており、本研究結果より、このトンネルがふさがってしまうことにより酵素の性質変化が引き起こされるものと考えられた。
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