筋委縮性側索硬化症治療の創薬標的分子としてのapelin/APJに関する研究
研究責任者 |
前田 定秋 摂南大学, 薬学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動神経細胞が選択的に障害される進行性の神経変性疾患であり、現在、治療薬がなく、その原因究明とともに病態進行を抑制する効果的な治療薬の開発が求められている。申請者らは、現在までに遺伝性ALSのモデルマウスである変異SOD1(G93A)導入マウスとapelin-KOマウスを交配させてダブルミュータントマウスを作製し、ALSにおける脊髄での運動神経細胞死に伴う病態進行に対してapelinが抑制作用を有する可能性を示してきた。本研究において培養脊髄運動神経細胞であるNSC34細胞を用いて検討した結果、apelinが本培養細胞において、生存シグナルであるAkt及びERKの活性化を介して生存延長作用を有することを明らかにした。 今後は、当初の目標に挙げていたALSのモデルマウスへのapelin脊髄内投与により、脊髄運動神経細胞の保護作用及び生存延長作用がみられるか否かについて検討する計画である。
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