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新規妊娠性高血圧症モデルマウスの開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 岡 千緒  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教
研究期間 (年度) 2012 – 2013
概要我々はHtrA1遺伝子とHtrA3遺伝子の両方を破壊したダブルノックアウト(DKO)マウス(遺伝的背景は129/B6) がヒトの妊娠性高血圧症(Pregnancy Induced Hypertension, PIH)のモデルマウスになるかどうかを検討した。HtrA1/HtrA3 DKOマウスは妊娠後期に野生型に比べ明らかな高血圧を示し、出産後高血圧は改善した。また、DKOマウスの胎盤では母体脱落膜のらせん動脈周囲に存在する胎児栄養膜細胞の数の減少と母体血管の血管内腔径の低下が認められた。以上のことから、胎児栄養膜細胞の母体脱落膜への遊走の異常(abnormal trophoblast invasion)とそれによる母体血管のリモデリングの障害がDKOマウスのPIHの原因であると考えられ、有用な新規モデルマウスとなりうる可能が濃厚となった。今後は遺伝的背景をB6またはBalb/cに純化し、安定してより重篤な症状を呈するモデルマウスの確立を目指す。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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