ラベンダーオイルを利用した低コストなフジコナカイガラムシ性フェロモン剤の開発
研究責任者 |
田端 純 独立行政法人農業環境技術研究所, 生物多様性研究領域, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 厚い体表ワックスを有するフジコナカイガラムシは殺虫剤の効きにくい害虫であるが、この虫の性フェロモン物質(フジコノールの酪酸エステル)を大量に散布すると交尾・繁殖を抑えられること(交信撹乱効果)が実証されている。フジコノールの商業的な合成方法は確立していないが、天然のラベンダーオイルに含まれるラバンズロールを酸性条件下で異性化して生成することができる。本研究では、天然のラベンダーオイルを原料としてフジコナのフェロモン剤を作成した。この製剤は純品の合成フェロモンと同等以上の交信撹乱効果を発揮した。天然植物精油という「バイオマス」を利用した害虫管理資材であり、持続的な活用が期待できる。
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