感覚神経を標的としたホルモン制御による中枢性鎮痒薬の探索
研究責任者 |
高浪 景子 京都府立医科大学, 生体構造科学, プロジェクト研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 女性のライフサイクルにおいて、エストロゲン濃度の変動する妊娠期間や更年期などに痒みを生じることが知られているが、その機序は不明である。申請者はこれまで、モデル動物を用いて、体内エストロゲン濃度に依存して痒みの指標となる掻破行動が有意に変化することを見出してきた。本研究では、エストロゲン受容体のうち、どのサブタイプのエストロゲン受容体が痒み感覚の調節に関与するか、行動薬理学解析と組織学解析を実施した。各種エストロゲン受容体アゴニストと末梢性起痒物質を投与した結果、あるサブタイプのエストロゲン受容体アゴニストを投与時に、掻破行動が有意に変化した。今後は、このエストロゲン受容体サブタイプを介した痒みの調節経路を明らかにし、中枢性鎮痒薬の開発につなげる。
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