GIRK チャネル阻害作用をもつチペピジンの新規統合失調症治療薬としての開発研究
研究責任者 |
高濱 和夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | 先に提出した特許出願(「統合失調症治療」特願2012-180943)に基づき、GIRKチャネル阻害作用をもつチペピジンの抗統合失調様作用について、動物実験で追究し、そのメカニズムを薬理学的に調べた。その結果、チペピジンは鎮咳有効量で統合失調症の3つの中核症状(陽性症状、陰性症状および認知障害)のすべてのモデルで有意な効果を示した。また、重篤な副作用はあるが陰性症状にも効果を示すクロザピンとの併用は、強い抗統合失調症様作用を示す結果を得ていることから、臨床応用できる可能性は十分考えられる。今後、 本研究で示唆された、GIRKチャネル、ドパミンD1および5-HT1A受容体の関与を含めてメカニズムをさらに明らかにしていくことが重要である。
|