植物工場における果菜類の生産性を向上させる栽培技術の開発
研究責任者 |
後藤 弘爾 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所, その他部局等, 研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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概要 | 施設園芸の一つである人工光型植物工場において、生産性を向上させ、欠点の一つである光量不足を補うには、1日24時間連続的に照明を行うことが有効である。しかし、その様な条件下では、多くの植物は連続光障害と呼ばれる生理障害を起こし、生育不良に陥る。本研究は、連続光障害を緩和するための栽培技術の開発を目標とした。 栽培トマトのほとんどの品種は連続光障害を発症するが、連続光障害に耐容性を示す品種を見いだした。その品種を用いて調べたところ、16時間明期8時間暗期(16L8D)栽培に比べ、連続光(LL)栽培では成長量が2倍以上になり、連続光栽培の有効性が確認された。 連続光障害を発症するトマト品種に対し、植物の環境応答メカニズムを利用した様々な栽培方法を試験した結果、連続光障害をほぼ解消することができる栽培技術を開発することに成功した。これにより、本研究の主目的は達成することができた。今後は栽培条件等の最適化を行い、技術移転を進める。
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