ZnO-SnO2系レアメタルフリー酸化物を用いた高移動度薄膜トランジスタの作製
研究責任者 |
佐藤 和郎 地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所, 制御・電子材料科, 主任研究員
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | ZnO-SnO2(ZTO)は、レアメタルフリーの安価で環境に負荷をかけない元素で構成されている材料である。本研究では、このZTOを用いて次世代高繊細ディスプレイ及びフレキシブルディスプレイに使用できるTFTを作製することを目的とした。本研究実施の結果、非加熱成膜で良好なSiO2ゲート絶縁膜をスパッタリング法により作製することができた。このゲート絶縁膜を用いて、最高温度110°Cの微細加工プロセスにより、ZTOを用いたTFTを作製することができた。また、ZTO成膜時の酸素流量比とTFT特性の関係を明らかにした。本研究により、電界効果移動度7cm2/Vs以上のTFTをZTOを用いて作製できる可能性を示すことができた。しかし、得られた電界効果移動度の偏差は大きく、特性向上のためにZTOの成膜条件などさらなる研究が必要である。
|