小胞体ストレス応答を利用した革新的脳血管障害治療薬候補の開発
研究責任者 |
堀 修 金沢大学, 医薬保健研究域医学系, 教授
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
概要 | 小胞体ストレス応答を活性化するタンゲレチン(IN19)について、脳虚血に対する神経保護効果を評価した。タンゲレチンを1日一回、3日間連続でマウスに投与した後に中大脳動脈閉塞(MCAO)モデルを行った所、vehicle投与群に対して梗塞巣の大きさが有意に小さくなった。更に免疫組織学的検討から、タンゲレチン投与によりアストロサイト由来の神経保護因子BDNFの発現が増加することが明らかになった。今回の結果は、タンゲレチンがアストロサイトを介して神経を保護していることを示唆するものであり、今後、より多くの小胞体ストレス制御化合物の神経保護効果を比較検討することで、小胞体ストレス制御を切り口とした、脳梗塞予防薬の開発が可能になると考える。
|