研究責任者 |
北岡 卓也 九州大学, 農学研究院, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 樹木多糖類の新機能創発に向け、身近な生物素材の「紙」に着目し、セルロース繊維結晶界面の1級水酸基をアルデヒド基に変換することで、還元剤や加熱処理なしで金属イオンを「紙自身が還元・固定化」する新たな触媒合成戦略を考案した。安定ニトロキシラジカルを用いる水系酸化で導入された固体還元基により、種々の金属イオンがその場還元され、ナノサイズの金属触媒を紙表面に露出・高密度で固定することに成功した。湿潤紙力剤の配合により水系利用も可能になり、4-アミノフェノールの高効率合成を達成した。回収・再利用が容易でハンドリング性に優れる紙は、今後様々な触媒のマトリックスとしての機能設計と実用展開に期待が持たれる。
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